『点と線』松本清張
再読で。
ですから、1964年刊行のマルティン・ベックシリーズの「ロゼアンナ」より前なわけです。ほーーーーーー。
飛行機はなぜ考えなかった?というのはどうしても少々ひっかりますが、妻の描写なども含めトータルとして再読でも楽しめました。
イメージとして小津安二郎の『東京物語』が浮かんできたのですが、これが1953年の作品の様だから遠からず。なるほど。
再読で。
ミステリ好きなら名前を知らぬ人がない名作です。舞台は昭和三十年代。福岡市香椎の岩だらけの海岸で寄り添う死体が見つかったのは、汚職事件渦中にある某省課長補佐と料亭の女中。青酸カリ入りのジュース瓶がのこされ、警察ではありふれた心中事件と考えた。しかし、何かがおかしい──と福岡の老警官と東京のヒラ刑事は疑問を抱く。うたがわしい政商は事件当時、鉄道で北海道旅行中。そのアリバイは鉄壁だった──時刻表トリックの古典にして、今も瑞々しい傑作ミステリ。
『旅』1957年2月号から1958年1月号に連載され(連載時の挿絵は佐藤泰治)、加筆訂正の上、1958年2月に光文社から単行本が刊行
ですから、1964年刊行のマルティン・ベックシリーズの「ロゼアンナ」より前なわけです。ほーーーーーー。
飛行機はなぜ考えなかった?というのはどうしても少々ひっかりますが、妻の描写なども含めトータルとして再読でも楽しめました。
イメージとして小津安二郎の『東京物語』が浮かんできたのですが、これが1953年の作品の様だから遠からず。なるほど。
『ゴッドウルフの行方』
2017年5月13日 読書ロバート・B. パーカー (著)、菊池光(訳)
ロバート・パーカーは昔『初秋』を読んだ記憶があるけど、それきり。
という通り、第1作なので、名刺代わりということでしょうか。
タイトルなのにゴッドウルフ写本はどこにいっちまったーというのは否めませんが、スペンサーが好きな予感。
愉しく読めました。
ロバート・パーカーは昔『初秋』を読んだ記憶があるけど、それきり。
大学の図書館で厳重に保管されていた中世の稀覯書〈ゴッドウルフ彩飾写本〉が何者かに盗まれた。総長の依頼で調査を開始したスペンサーは、容疑がかかっている学内の過激派組織SCACEの書記をつとめる女子学生テリイと接触する。その深夜、彼女からの電話で駆けつけたスペンサーが見たものは、射殺死体の傍に呆然と立ちつくすテリイの姿だった!テリイを殺人容疑から救おうと奔走するスペンサー。が、事件の裏には意外な陰謀が…。話題のヒーローのデビュー作。
という通り、第1作なので、名刺代わりということでしょうか。
タイトルなのにゴッドウルフ写本はどこにいっちまったーというのは否めませんが、スペンサーが好きな予感。
愉しく読めました。
最近読んだものも、ちらりと
2017年5月1日 読書 コメント (2)◆『殺人者の顔』
ヘニング マンケル (著)、柳沢 由実子 (翻訳)
コナリーの訳出作品が出尽くしてしまったので。
マンケルをシリーズで読もうと思うんだけど・・・・・・。
何ともヴァランダーに今後愛着を持てるのか、ちょっと自信がない。
さて・・。
◆『煙に消えた男』刑事マルティン・ベック
マイ・シューヴァル (著)、ペール・ヴァールー (著)、柳沢 由実子 (著)
ヴァランダーがイマイチだったので、思わず積読しておいて、マルティン・ベックの新約シリーズへ。
マルティン・ベックは好きなんだよなぁ。
舞台は1世代違う感じなのかしらね。でも同じスウェーデンの警察物で、尚且つ新訳は訳者も同じせいもあって、雰囲気が似通っているかも。
ベックと比べると、ヴァランダーはすべてが生々しい/人間くさい。
ミッドライフ・クライシスやら欲望やら。
◆『彼女が家に帰るまで』
ローリー ロイ (著)、田口 俊樹 (翻訳)、不二 淑子 (翻訳)
某所で去年のベストワンとおっしゃっているのを聞いて、早速。
これは結構好きかも。
最近、シリアルキラーはもうちょっと・・・と思うし、惨殺とかおどろおどろしいのとかも(『氷結』とか)も、うーーんだし。
人間関係がよく描かれてるのが面白い。
シカゴ郊外の工業地帯がさびれつつある時代。
出てくる女性たちの描写が結構息苦しい感じなのが意外。
でもそうだよなー。女性は配偶者に頼るしか生きていく手段がないとされた時代なら、あーなるよね。
今のアメリカを思うと思えば遠くにきたもんだ。
You’ve come the long way, girls.
ヘニング マンケル (著)、柳沢 由実子 (翻訳)
コナリーの訳出作品が出尽くしてしまったので。
マンケルをシリーズで読もうと思うんだけど・・・・・・。
何ともヴァランダーに今後愛着を持てるのか、ちょっと自信がない。
さて・・。
◆『煙に消えた男』刑事マルティン・ベック
マイ・シューヴァル (著)、ペール・ヴァールー (著)、柳沢 由実子 (著)
ヴァランダーがイマイチだったので、思わず積読しておいて、マルティン・ベックの新約シリーズへ。
マルティン・ベックは好きなんだよなぁ。
舞台は1世代違う感じなのかしらね。でも同じスウェーデンの警察物で、尚且つ新訳は訳者も同じせいもあって、雰囲気が似通っているかも。
ベックと比べると、ヴァランダーはすべてが生々しい/人間くさい。
ミッドライフ・クライシスやら欲望やら。
◆『彼女が家に帰るまで』
ローリー ロイ (著)、田口 俊樹 (翻訳)、不二 淑子 (翻訳)
某所で去年のベストワンとおっしゃっているのを聞いて、早速。
これは結構好きかも。
最近、シリアルキラーはもうちょっと・・・と思うし、惨殺とかおどろおどろしいのとかも(『氷結』とか)も、うーーんだし。
人間関係がよく描かれてるのが面白い。
シカゴ郊外の工業地帯がさびれつつある時代。
出てくる女性たちの描写が結構息苦しい感じなのが意外。
でもそうだよなー。女性は配偶者に頼るしか生きていく手段がないとされた時代なら、あーなるよね。
今のアメリカを思うと思えば遠くにきたもんだ。
You’ve come the long way, girls.
マイクル・コナリー (著), 古沢 嘉通 (翻訳)
原題:The Drop
2月に読んでたのに、忘れてた。
明らかな誤訳もあったけど今回の訳はそれほど悪くなかった。ぼそぼそ。
これは原作読んだときに面白かった記憶あり。
”誰もが価値がある、さもなければ誰も価値がない“というボッシュの決まり文句が安売りされたのが気になるけど。
邦訳が尽きてしまいましたねー。まだ未訳作品そこそこあるんですが、いつ出ますかねぇ。
※ブラック・ボックスが5/17に出る模様。残りは4作。全部訳出されるかなぁ。
The Gods of Guilt
The Burning Room
The Crossing
The Wrong Side of Goodbye
そしてアメリカで今年出版される新シリーズの"The Late Show"。どうなるかなぁ。
原題:The Drop
当代最高のハードボイルド作品と言われる、ハリー・ボッシュ・シリーズの邦訳最新刊!冷厳冷徹に正義を貫き捜査を進める一方、仲間や恋人、愛娘に見せるボッシュの優しい姿が胸に響く不朽のLAハードボイルド作品です。LAと市警の抱える病巣を抉り出し、未解決連続殺人事件の深い闇に迫る緊迫のサスペンス!
【内容】定年延長選択制度を適応され、ロス市警未解決事件班で現場に居続けるボッシュ。
未解決事件のファイルの中から、DNA再調査で浮上した容疑者は当時8歳の少年だった。高級ホテルの転落事件と並行して捜査を進めていくが、事態は思った以上にタフな展開を見せる。2つの難事件の深まる謎! 許されざる者をとことん追い詰めていく緊迫のサスペンス!
転落した市議の息子は殺害されたのか、自殺だったのか。未解決強姦殺害事件の背後に潜む深い闇とシリアルキラーの影。
”誰もが価値がある、さもなければ誰も価値がない“という信条のもと非情な捜査を進めるボッシュ。
陰惨な様相を呈しはじめた事件には戦慄の結末が待っていた!
2月に読んでたのに、忘れてた。
明らかな誤訳もあったけど今回の訳はそれほど悪くなかった。ぼそぼそ。
これは原作読んだときに面白かった記憶あり。
”誰もが価値がある、さもなければ誰も価値がない“というボッシュの決まり文句が安売りされたのが気になるけど。
邦訳が尽きてしまいましたねー。まだ未訳作品そこそこあるんですが、いつ出ますかねぇ。
※ブラック・ボックスが5/17に出る模様。残りは4作。全部訳出されるかなぁ。
The Gods of Guilt
The Burning Room
The Crossing
The Wrong Side of Goodbye
そしてアメリカで今年出版される新シリーズの"The Late Show"。どうなるかなぁ。
『カウンター・ポイント』
2017年4月15日 読書 コメント (3)『カウンター・ポイント』
サラ・パレツキー (著), 山本 やよい (翻訳)
原題は"Brush Back"で、それは野球用語で「打者の体すれすれにボールを投げてのけぞらせる」という意味らしい。あー、なるほど。
で、邦題の『カウンター・ポイント』って言葉の意味が解らないんですけど。どういう意味でつけたんだろうか。
V・I・ウォーショースキー シリーズ17作目(長編)のこの作品は、相変わらずのテイストで、今やパレツキーとヴィクに対する敬意だけで読み続けている感があるけれど。
面白いか?と訊かれたら、「うーーーん。そうでもないんだけど、一応」という感じでしょうか。ヴィクやロティやコントレーラス老人に会いに行っている感覚ですね。まぁそれがシリーズものの醍醐味/楽しみではあるわけで。
ヴィクシリーズの18作目がアメリカでは4/18に出ているみたいなので、邦訳されたらまた読みます。
大統領選やトランプ政権の影響とか描出されているんだろうなぁ。
ところで、ヴィクものはずっと読んできているけれど、タイトルを聞いても内容は殆ど思い出せない。
もともと記憶力が非常に悪いので、読んだことすら覚えていないことも多いのは事実だけれど。下記のリスト見てわかる通り、非常に邦題らしい邦題がついているのも理由だと思う。ヴィクもののルールで名前がついているんだろうけれど、正直????とも思いますねぇ。
1. サマータイム・ブルース "Indemnity Only"
2. レイクサイド・ストーリー "Deadlock"
3. センチメンタル・シカゴ "Killing Orders"
4. レディ・ハートブレイク "Bitter Medicine"
5. ダウンタウン・シスター "Blood Shot"
6. バーニング・シーズン"Burn Marks"
7. ガーディアン・エンジェル "Guardian Angel"
8. バースデイ・ブルー"Tunnel Vision"
9. ヴィク・ストーリーズ(短編集) "Windy City Blues"
10. ハード・タイム "Hard Time"
11. ビター・メモリー "Total Recall"
12. ブラック・リスト "Blacklist"
13. ウィンディ・ストリート "Fire Sale"
14. ミッドナイト・ララバイ "Hardball"
15. ウィンター・ビート "Body Work"
16. ナイト・ストーム "Breakdown"
17. セプテンバー・ラプソディ "Critical Mass"
18. カウンター・ポイント "Brush Back"
サラ・パレツキー (著), 山本 やよい (翻訳)
原題は"Brush Back"で、それは野球用語で「打者の体すれすれにボールを投げてのけぞらせる」という意味らしい。あー、なるほど。
で、邦題の『カウンター・ポイント』って言葉の意味が解らないんですけど。どういう意味でつけたんだろうか。
V・I・ウォーショースキー シリーズ17作目(長編)のこの作品は、相変わらずのテイストで、今やパレツキーとヴィクに対する敬意だけで読み続けている感があるけれど。
面白いか?と訊かれたら、「うーーーん。そうでもないんだけど、一応」という感じでしょうか。ヴィクやロティやコントレーラス老人に会いに行っている感覚ですね。まぁそれがシリーズものの醍醐味/楽しみではあるわけで。
ヴィクシリーズの18作目がアメリカでは4/18に出ているみたいなので、邦訳されたらまた読みます。
大統領選やトランプ政権の影響とか描出されているんだろうなぁ。
ところで、ヴィクものはずっと読んできているけれど、タイトルを聞いても内容は殆ど思い出せない。
もともと記憶力が非常に悪いので、読んだことすら覚えていないことも多いのは事実だけれど。下記のリスト見てわかる通り、非常に邦題らしい邦題がついているのも理由だと思う。ヴィクもののルールで名前がついているんだろうけれど、正直????とも思いますねぇ。
1. サマータイム・ブルース "Indemnity Only"
2. レイクサイド・ストーリー "Deadlock"
3. センチメンタル・シカゴ "Killing Orders"
4. レディ・ハートブレイク "Bitter Medicine"
5. ダウンタウン・シスター "Blood Shot"
6. バーニング・シーズン"Burn Marks"
7. ガーディアン・エンジェル "Guardian Angel"
8. バースデイ・ブルー"Tunnel Vision"
9. ヴィク・ストーリーズ(短編集) "Windy City Blues"
10. ハード・タイム "Hard Time"
11. ビター・メモリー "Total Recall"
12. ブラック・リスト "Blacklist"
13. ウィンディ・ストリート "Fire Sale"
14. ミッドナイト・ララバイ "Hardball"
15. ウィンター・ビート "Body Work"
16. ナイト・ストーム "Breakdown"
17. セプテンバー・ラプソディ "Critical Mass"
18. カウンター・ポイント "Brush Back"
『アンドロイドは羊の夢を見るか』
2017年3月25日 読書 コメント (2)フィリップ・K・ディック (著)、浅倉 久志 (著)
『ブレードランナー』の原作であることは知っていたが未読でした。
読んでびっくり。あれってアンドロイドというモチーフだけ使って後は全然違うのねーーー。色々違うし、東洋趣味とかは全くない小説だったのね。ほーーーー。
もう一度映画(バージョンたくさんあり過ぎますがw)見て、読み直したいかも。
『ブレードランナー』の原作であることは知っていたが未読でした。
読んでびっくり。あれってアンドロイドというモチーフだけ使って後は全然違うのねーーー。色々違うし、東洋趣味とかは全くない小説だったのね。ほーーーー。
もう一度映画(バージョンたくさんあり過ぎますがw)見て、読み直したいかも。
『あるときの物語』ルース オゼキ (著)、田中 文 (翻訳)
を、読んでいる。2014/2/25に発刊されていて、その4月には知った本で読みたいと思っていたけれど。なかなかポチらずにいて。
先日、何かのタイミングがきたのでしょうね。
kindle版を購入。
そして週末前から読み始めたところに、3.11がやってきた。
3.11が主たるモチーフの1つにもなっている作品を、図らずも3.11前後に読む。
上下で結構長いので、まだ終わっていないけれど。
日本に留学経験がある日系アメリカ人の作家の作品。
しんっとする感覚が通っているのは、彼女が禅僧でもあるからかしら。
を、読んでいる。2014/2/25に発刊されていて、その4月には知った本で読みたいと思っていたけれど。なかなかポチらずにいて。
先日、何かのタイミングがきたのでしょうね。
kindle版を購入。
そして週末前から読み始めたところに、3.11がやってきた。
3.11が主たるモチーフの1つにもなっている作品を、図らずも3.11前後に読む。
上下で結構長いので、まだ終わっていないけれど。
日本に留学経験がある日系アメリカ人の作家の作品。
しんっとする感覚が通っているのは、彼女が禅僧でもあるからかしら。
"The Wrong Side of Goodbye" 読了。
今年ボッシュのシリーズが1冊出ると聞いていたので、どう繋げるのかなぁと思っていたけれど、そういう結末か、と。ボッシュは刑事でいることしかできないと思うので、ボッシュものが引き続き読めるのは嬉しいけれど、折々に年を取った描写が出てくるのは(階段を上がるのが大変でエレベーターを使う、とか)やっぱり少し寂しいのぉ。
今AMAZONのドラマでやっているボッシュは(年齢の関係で)アフガン戦争帰りという設定になっているけれど、ボッシュはやっぱりベトナム戦争帰りなわけで。ベトナム戦争で亡くなったveteran(兵役経験者)について書きたかったのかなぁと思ったり。執筆中に大統領選があったはずだからそれが影響されている箇所かなと思われるところがあったり。
"Long Goodbye" へのオマージュかなぁと思いきや、ロス・マクドナルドの継承とする批評がありましたが。
http://www.irishtimes.com/culture/books/the-wrong-side-of-goodbye-review-one-of-us-crime-fiction-s-great-detectives-1.2867248
The Wrong Side of Goodbye というのは、日本語に訳しにくいタイトルではあるけれど、寂しくも美しいタイトルなのではないかしらん。
この前作の"The Crossing"の内容をすっかり忘れていたので、ちょいちょいっと拾い読みしてみたら(LAPDへの訴訟のことも忘れてたので)、LAPDを退職した後のボッシュったら、ハーレーのリストアをすることで退職後の寂しさを紛らわそうとしていて、ボッシュファンとしても、それが凄く悲しかったのを思い出す。前作では結局ミッキー・ハーラーの調査員として働くことで刑事的な時間を過ごしていましたが、やっぱりボッシュはちゃんと刑事じゃないとね。
今年ボッシュのシリーズが1冊出ると聞いていたので、どう繋げるのかなぁと思っていたけれど、そういう結末か、と。ボッシュは刑事でいることしかできないと思うので、ボッシュものが引き続き読めるのは嬉しいけれど、折々に年を取った描写が出てくるのは(階段を上がるのが大変でエレベーターを使う、とか)やっぱり少し寂しいのぉ。
今AMAZONのドラマでやっているボッシュは(年齢の関係で)アフガン戦争帰りという設定になっているけれど、ボッシュはやっぱりベトナム戦争帰りなわけで。ベトナム戦争で亡くなったveteran(兵役経験者)について書きたかったのかなぁと思ったり。執筆中に大統領選があったはずだからそれが影響されている箇所かなと思われるところがあったり。
"Long Goodbye" へのオマージュかなぁと思いきや、ロス・マクドナルドの継承とする批評がありましたが。
http://www.irishtimes.com/culture/books/the-wrong-side-of-goodbye-review-one-of-us-crime-fiction-s-great-detectives-1.2867248
The Wrong Side of Goodbye というのは、日本語に訳しにくいタイトルではあるけれど、寂しくも美しいタイトルなのではないかしらん。
この前作の"The Crossing"の内容をすっかり忘れていたので、ちょいちょいっと拾い読みしてみたら(LAPDへの訴訟のことも忘れてたので)、LAPDを退職した後のボッシュったら、ハーレーのリストアをすることで退職後の寂しさを紛らわそうとしていて、ボッシュファンとしても、それが凄く悲しかったのを思い出す。前作では結局ミッキー・ハーラーの調査員として働くことで刑事的な時間を過ごしていましたが、やっぱりボッシュはちゃんと刑事じゃないとね。
The Wrong Side of Goodbye
2017年2月22日 読書
今、去年の秋に出たMichael Connelly の "The Wrong Side of Goodbye" を読んでいる。
なぜかその前の "The Crossing" からアマゾンの kindle では出ずに、 iBook のみになってしまったのが、ちょい不便なのですが。
コナリーはダブルミーニングがお好きなので、これも多分そういうことなのだろうと思うのだけれど。でも、その前にどう考えても、チャンドラーの "Long Goodbye" へのオマージュは入ってるよねぇ、恐らく。
常々チャンドラーへの敬意をインタビューなどで語られてますからね。
今、まだ半分くらいまで来たところですが。
ところで、コナリーは、今年新シリーズを開始するそうで、The Late Show というタイトルの新作が6月~7月に出ることが決まっているそう。なんと Renée Ballard というお名前の夜勤専門の若き女性刑事のお話だそう。ふーむ。
コナリーは女性の描き方が「素晴らしい」とはちょっと言い切れないので、どんな作品になるのか興味深い。そしてその和訳版はどうなってしまうのかかなり心配。
でも Kiz も刑事としては中途半端に辞めちゃったし、"The Burning Room" でそのメンターとなった Soto とも1作しか書いてないし。
女性刑事に興味はあるんだろうなぁとは思うけれど。
秋にはボッシュシリーズをもう1冊出すそうで、相変わらず精力的に働いてらっしゃる。さて、次のボッシュはどんな作品になるのかなー。
ボッシュは段々お年を召してきて、今ではサン・フェルナンドというLAの北にある小さい街のパートタイムで、しかもボランティアでの刑事と、私立探偵の二足の草鞋という生活。ボッシュは「刑事」以外では生きていられないと思うからねぇ。
ちゃんと読み終えなくては。
なぜかその前の "The Crossing" からアマゾンの kindle では出ずに、 iBook のみになってしまったのが、ちょい不便なのですが。
コナリーはダブルミーニングがお好きなので、これも多分そういうことなのだろうと思うのだけれど。でも、その前にどう考えても、チャンドラーの "Long Goodbye" へのオマージュは入ってるよねぇ、恐らく。
常々チャンドラーへの敬意をインタビューなどで語られてますからね。
今、まだ半分くらいまで来たところですが。
ところで、コナリーは、今年新シリーズを開始するそうで、The Late Show というタイトルの新作が6月~7月に出ることが決まっているそう。なんと Renée Ballard というお名前の夜勤専門の若き女性刑事のお話だそう。ふーむ。
コナリーは女性の描き方が「素晴らしい」とはちょっと言い切れないので、どんな作品になるのか興味深い。そしてその和訳版はどうなってしまうのかかなり心配。
でも Kiz も刑事としては中途半端に辞めちゃったし、"The Burning Room" でそのメンターとなった Soto とも1作しか書いてないし。
女性刑事に興味はあるんだろうなぁとは思うけれど。
秋にはボッシュシリーズをもう1冊出すそうで、相変わらず精力的に働いてらっしゃる。さて、次のボッシュはどんな作品になるのかなー。
ボッシュは段々お年を召してきて、今ではサン・フェルナンドというLAの北にある小さい街のパートタイムで、しかもボランティアでの刑事と、私立探偵の二足の草鞋という生活。ボッシュは「刑事」以外では生きていられないと思うからねぇ。
ちゃんと読み終えなくては。
深町秋生 著
『アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅱ』(2012/3/30)
『アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子III 』(2013/6/28)
代休だったので、続けてさくっと。
うん、女刑事というのはやっぱり良いわ。日本の警察物は殆ど男性寡占状態な気がしているので。
2016年の個人的第一位の作品が『ザ・カルテル』だったので、メキシコの麻薬カルテルから暗殺者が・・というのは、ちょっと・・・な気分だったのだけれど。アマゾンのレビューみると毒猿へのオマージュの模様。やっぱり『新宿鮫』読まないとダメかしらねー。
『アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅱ』(2012/3/30)
容姿端麗ながら暴力も癒着も躊躇わない激烈な捜査で犯人を挙げてきた警視庁上野署の八神瑛子。黒い繋がりさえ利用する、そんな彼女に、中米の麻薬組織に狙われている ある男を守ってくれ、という依頼が入る。その男を狙うのは、残虐な手口で世界中の要人や警官を葬ってきた暗殺者。危険すぎる刺客を相手に瑛子はたった一人で闘いに挑み 始める……。爆風を巻き起こす、炎熱の警察小説シリーズ第2弾!
『アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子III 』(2013/6/28)
自殺とされた夫の死の真相に迫る警視庁上野署の八神。警察による証拠改ざんの疑いが増す中、執念で掴んだ手がかりは、新宿署の五條の存在だった。権威と暴力で闇社会を支配する五條に、八神は命を賭した闘いを仕掛ける。硝煙の彼方に追い求めた真実は見えるのか?美しくも危険すぎる女刑事が疾走する警察小説シリーズ、壮絶なクライマックスへ。
代休だったので、続けてさくっと。
うん、女刑事というのはやっぱり良いわ。日本の警察物は殆ど男性寡占状態な気がしているので。
2016年の個人的第一位の作品が『ザ・カルテル』だったので、メキシコの麻薬カルテルから暗殺者が・・というのは、ちょっと・・・な気分だったのだけれど。アマゾンのレビューみると毒猿へのオマージュの模様。やっぱり『新宿鮫』読まないとダメかしらねー。
『アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子』
2017年2月5日 読書深町秋生 幻冬舎 (2012/6/6)
深町秋生が気になって、ぽちり。
なんだろ。
女性が主人公なのは結構好きなんだけど、私警察小説が思った以上に好きかも。
官僚主義と相容れないアウトローとかカウボーイ的な刑事(ボッシュとかね)。
ってなわけで、気に入って。まんまと次作へと。
3部作なようなので楽しみ。
暴力を躊躇わず、金で同僚を飼い、悪党と手を結ぶ。上野署組織犯罪対策課の八神瑛子は誰もが認める美貌を持つが、容姿から想像できない苛烈な捜査で数々の犯人を挙げてきた。そんな瑛子が世間を震撼させる女子大生刺殺事件を調べ始める…。真相究明のためなら手段を選ばない、危険な女刑事が躍動する、ジェットコースター警察小説シリーズ誕生。
深町秋生が気になって、ぽちり。
なんだろ。
女性が主人公なのは結構好きなんだけど、私警察小説が思った以上に好きかも。
官僚主義と相容れないアウトローとかカウボーイ的な刑事(ボッシュとかね)。
ってなわけで、気に入って。まんまと次作へと。
3部作なようなので楽しみ。
『探偵は女手ひとつ』
2017年1月29日 読書深町 秋生 (著)
なーーんか、『人が死ぬ話』に疲れて、これポチってみた。
フェミニストなんで、女性が主人公な話は好きだし、女性が奮闘する話も好きだし。
っという望みにばっちりOKなお話しでしたよ。
方言がまたとても活きていて、素晴らしい。
強くて優しいのはハードボイルドだよな。
うん。
椎名留美は娘とふたり暮らし、山形市で探偵をしている――とはいうものの、仕事のほとんどは便利屋の範疇だ。パチンコ店の並び代行、買い物難民と化した高齢者のおつかい、デリヘルの女の子の送迎などなど。シーズンを迎えさくらんぼ農家の手伝いをする留美に、元の上司である警察署長から、さくらんぼ窃盗犯を突き止めて欲しいという依頼が入ったのだが……。過疎にあえぐ地方都市、クールでタフな女探偵。これがリアルだ!
なーーんか、『人が死ぬ話』に疲れて、これポチってみた。
フェミニストなんで、女性が主人公な話は好きだし、女性が奮闘する話も好きだし。
っという望みにばっちりOKなお話しでしたよ。
方言がまたとても活きていて、素晴らしい。
強くて優しいのはハードボイルドだよな。
うん。
金曜日に福岡に出張に行って帰ってきたら、見事に風邪ひいて寝込んでしまった。
はぁーーー。上司には嫌味いわれるし、まったく散々だ。
で、その間に読んだもの。
■『氷結』
ベルナール ミニエ (著), 土居 佳代子 (翻訳)
うーーーーーん。
なんか既視感ありあり過ぎて。
最後は飛ばし読み。
どこまでおどろおどろしくしたいんかねと、正直思いました。まる。
前半はそんなに悪くなかったんだけどねー。
■『イタリア家族 風林火山』
ヤマザキ マリ (著)
ぶははと楽しかった!
■『キラーストレス 心と体をどう守るか』 (NHK出版新書)
NHKスペシャル取材班 (著)
これは、セールでぽちってたやつなんだけど。
なかなかわかりやすくて良かった。
例えば、歯周病と脳の病気の関係とか。話題にでるけど、機序がわからずにいたことなんか。
やっぱりもっと瞑想と歩く、、だな。
■『吾輩も猫である』
赤川 次郎 (著), 新井 素子 (著), 石田 衣良 (著), 荻原 浩 (著), 恩田 陸 (著), 原田 マハ (著), 村山 由佳 (著), 山内 マリコ (著)
ま、想定どおりですが。
赤川次郎ってやっぱり赤川次郎だわねー、とかw
さくさくと。
平和だわ。
表紙がただいまワタクシが偏愛している『夜回り猫』の深谷かほるさんですわよ。可愛いー。
以上。
なんか、人が死ぬ話、ちょっと当分良いかも・・・・・・・・。
はぁーーー。上司には嫌味いわれるし、まったく散々だ。
で、その間に読んだもの。
■『氷結』
ベルナール ミニエ (著), 土居 佳代子 (翻訳)
雪と氷に閉ざされたピレネー山脈。 標高2千メートルの水力発電所で、皮を剥がれ吊るされた首なし死体が見つかった。 殺されたのは発電所所有者でフランス政財界に通じる大富豪、ロンバール家の愛馬。 上層部から馬殺し解決の特命を受けた警部セルヴァズは、 美貌の女性憲兵隊大尉ジーグラーを相棒に捜査を始めるが、 現場からある猟奇殺人鬼のDNAが採取され、事件は不気味な様相を呈すことに――
うーーーーーん。
なんか既視感ありあり過ぎて。
最後は飛ばし読み。
どこまでおどろおどろしくしたいんかねと、正直思いました。まる。
前半はそんなに悪くなかったんだけどねー。
■『イタリア家族 風林火山』
ヤマザキ マリ (著)
ぶははと楽しかった!
■『キラーストレス 心と体をどう守るか』 (NHK出版新書)
NHKスペシャル取材班 (著)
これは、セールでぽちってたやつなんだけど。
なかなかわかりやすくて良かった。
例えば、歯周病と脳の病気の関係とか。話題にでるけど、機序がわからずにいたことなんか。
やっぱりもっと瞑想と歩く、、だな。
■『吾輩も猫である』
赤川 次郎 (著), 新井 素子 (著), 石田 衣良 (著), 荻原 浩 (著), 恩田 陸 (著), 原田 マハ (著), 村山 由佳 (著), 山内 マリコ (著)
「ねね、ちょっと、私だって猫なんですけどぉ~。名前はまだ無いんですけどぉ~」夏目漱石没後100年&生誕150年記念出版! 明治も現代も、猫の目から見た人の世はいつだって不可思議なもので……。猫好きの人気作家8名が漱石の「猫」に挑む! 気まぐれな猫、聡明な猫、自由を何より愛する猫、そして、秘密を抱えた猫――。読めば愛らしい魅力があふれ出す、究極の猫アンソロジー。
ま、想定どおりですが。
赤川次郎ってやっぱり赤川次郎だわねー、とかw
さくさくと。
平和だわ。
表紙がただいまワタクシが偏愛している『夜回り猫』の深谷かほるさんですわよ。可愛いー。
以上。
なんか、人が死ぬ話、ちょっと当分良いかも・・・・・・・・。
『高い城の男』
フィリップ・K・ディック (著)、浅倉久志 (翻訳)
USJの後に、一応読んだのだが。
USJでちょっと歴史改変ものに辟易していたので、すまぬ、「高い城の男」までちょっとイマイチ~?と感じるはめに。
もっと落ち着いてから読めばよかった。
フィリップ・K・ディック (著)、浅倉久志 (翻訳)
USJの後に、一応読んだのだが。
USJでちょっと歴史改変ものに辟易していたので、すまぬ、「高い城の男」までちょっとイマイチ~?と感じるはめに。
もっと落ち着いてから読めばよかった。
『ニック・メイソンの第二の人生』
2017年1月12日 読書スティーヴ・ハミルトン (著)、越前 敏弥 (訳)
『氷の闇を越えて』(2000年4月)、『解錠師』(2011年12月)のスティーヴ・ハミルトン(Steve Hamilton)の2016年の作品。シリーズ第1作だそうな。
『氷の闇を超えて』はリアルタイムに書店で見かけて読んでたということを、『解錠師』を読むまで忘れていたスティーヴ・ハミルトンですが。
この作品はシリーズの第1作ということで、ニック・メイソンの紹介って感じですね。
前科者ではあるものの、善人をうちに持っている男がいかに一人前の殺し屋に育つかと。
全体的にはまぁまぁと感じたかなぁ。
アマゾンのレビューでも『メイソンとサンドバル刑事のキャラクターが似ている点が気になる』というのがあったけど、同感。
まぁハードボイルドでは(自己との)葛藤がつきものだと思うので、今後家族や新しいガールフレンドや良心と自分の職業をどう折り合いをつけていくのか。
次作が出たら多分買うと思います。
【追記】でも、ウィンズロウがツィッターでものすごく絶賛してたほど良いかなぁ~~~とは思ったかな。
ニック・メイソンが塀の外に出たのは、5年と28日ぶりだった。警官殺しの罪で25年の刑期を言い渡されていたが、ある人物と取引を結び、刑期前に出所したのだ。その条件は、ただ1つ。携帯電話が鳴ったら出て、どんな指示であっても従うこと。張りつめた緊張感の中、失った時間を取り戻そうとあがく彼だが、恐るべき指示は容赦なく下される…孤独な男の闘いを、硬質な筆致で描くハードボイルド・ミステリ。シリーズ、第1弾。
『氷の闇を越えて』(2000年4月)、『解錠師』(2011年12月)のスティーヴ・ハミルトン(Steve Hamilton)の2016年の作品。シリーズ第1作だそうな。
『氷の闇を超えて』はリアルタイムに書店で見かけて読んでたということを、『解錠師』を読むまで忘れていたスティーヴ・ハミルトンですが。
この作品はシリーズの第1作ということで、ニック・メイソンの紹介って感じですね。
前科者ではあるものの、善人をうちに持っている男がいかに一人前の殺し屋に育つかと。
全体的にはまぁまぁと感じたかなぁ。
アマゾンのレビューでも『メイソンとサンドバル刑事のキャラクターが似ている点が気になる』というのがあったけど、同感。
まぁハードボイルドでは(自己との)葛藤がつきものだと思うので、今後家族や新しいガールフレンドや良心と自分の職業をどう折り合いをつけていくのか。
次作が出たら多分買うと思います。
【追記】でも、ウィンズロウがツィッターでものすごく絶賛してたほど良いかなぁ~~~とは思ったかな。
『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』
2017年1月8日 読書
ピーター トライアス (著)、中原 尚哉 (翻訳)
なんせ、表紙がこれ→→
『高い城の男』&『パシフィック・リム』だと超話題の作品、だそうなのですが。
うーーーーーーん。
ぺらい!w
もともとSF読みではないし、歴史ものが好きではないというのを差し引いても。
偶然なのですが、ちょっと前にジャパニメーションの勉強&復習的に色々見てたのが功を奏したというか。うわー、ロボットもの大好きだったんだろうなぁとひしひしと。押井学らの影響は相当あったように、素人のワタクシですら思いました。
でも、ロボット要らなくね?w
特高の主人公、いやだわー。
などなど。全然ダメでした。
解説で絶賛されてるけど、この人とは好みが違うんだろうということを覚えておこうと思う始末。
結果、『高い城の男』は一応読んでおこうとポチりました。
なんせ、表紙がこれ→→
『高い城の男』&『パシフィック・リム』だと超話題の作品、だそうなのですが。
第二次大戦で日独の枢軸側が勝利し、アメリカ西海岸は日本の統治下にある世界。巨大ロボット兵器「メカ」が闊歩するこの日本合衆国で、帝国陸軍の検閲局勤務の石村大尉は特別高等警察の槻野課員の訪問をうける。槻野は石村のかつての上官、六浦賀将軍を捜していた。将軍は軍事ゲーム開発の第一人者だったが、アメリカ人抵抗組織に協力しているというのだ――21世紀版『高い城の男』と呼び声の高い話題沸騰の改変歴史SF。
うーーーーーーん。
ぺらい!w
もともとSF読みではないし、歴史ものが好きではないというのを差し引いても。
偶然なのですが、ちょっと前にジャパニメーションの勉強&復習的に色々見てたのが功を奏したというか。うわー、ロボットもの大好きだったんだろうなぁとひしひしと。押井学らの影響は相当あったように、素人のワタクシですら思いました。
でも、ロボット要らなくね?w
特高の主人公、いやだわー。
などなど。全然ダメでした。
解説で絶賛されてるけど、この人とは好みが違うんだろうということを覚えておこうと思う始末。
結果、『高い城の男』は一応読んでおこうとポチりました。
ドン・ウィンズロウ (著), 峯村 利哉 (著) (2016/4/23)
2009年の『犬の力』の続編。
『犬の力』は東江一紀さんの美しい翻訳も印象的だったけれど、まぁそんなに遜色ないのでは、と思う。
『北米人がハイになるために、メキシコ人は殺し合う』という悲しくもリアルな現実を、20年近くメキシコの麻薬カルテルをリサーチし続けてきたウィンズロウの懇親の作品では。
圧倒されまくりながら、粛々と読みました(『熊』も長かったけど、こちらも本当に長い)。しばらくその余韻が抜けないくらい素晴らしかった。
現在この続編を執筆中とのこと。
ウィンズロウはメキシコで真実を伝えようとして殺害されたジャーナリストを冒頭にリストアップしていますが、下巻のかなり終わりの方に殺害されるジャーナリストが残す最後のアーティクルが美しい。
いつか平和になる日が訪れるのだろうか。
2016年の読書は、これがベスト1かなぁ・・・・・・・。
【追記】書くの忘れてた。どういうわけか、これを読んだときに『百年の孤独』を彷彿とさせるなぁと思ったのだった。北米ではない南のアメリカの壮大な大河ドラマだからかしらね。いや、メキシコは北米なんだけどさ。
麻薬王アダン・バレーラが脱獄した。30年にわたる血と暴力の果てにもぎとった静寂も束の間、身を潜めるDEA捜査官アート・ケラーの首には法外な賞金が賭けられた。玉座に返り咲いた麻薬王は、血なまぐさい抗争を続けるカルテルをまとめあげるべく動きはじめる。一方、アメリカもバレーラを徹底撲滅すべく精鋭部隊を送り込み、壮絶な闘いの幕が上がる―数奇な運命に導かれた2人の宿命の対決、再び。『犬の力』、待望の続篇。
2009年の『犬の力』の続編。
『犬の力』は東江一紀さんの美しい翻訳も印象的だったけれど、まぁそんなに遜色ないのでは、と思う。
『北米人がハイになるために、メキシコ人は殺し合う』という悲しくもリアルな現実を、20年近くメキシコの麻薬カルテルをリサーチし続けてきたウィンズロウの懇親の作品では。
圧倒されまくりながら、粛々と読みました(『熊』も長かったけど、こちらも本当に長い)。しばらくその余韻が抜けないくらい素晴らしかった。
現在この続編を執筆中とのこと。
ウィンズロウはメキシコで真実を伝えようとして殺害されたジャーナリストを冒頭にリストアップしていますが、下巻のかなり終わりの方に殺害されるジャーナリストが残す最後のアーティクルが美しい。
いつか平和になる日が訪れるのだろうか。
2016年の読書は、これがベスト1かなぁ・・・・・・・。
【追記】書くの忘れてた。どういうわけか、これを読んだときに『百年の孤独』を彷彿とさせるなぁと思ったのだった。北米ではない南のアメリカの壮大な大河ドラマだからかしらね。いや、メキシコは北米なんだけどさ。
『名残リ火 てのひらの闇 II)』
2016年12月26日 読書読み逃して更に積ん読してた、藤原伊織の『名残リ火 てのひらの闇 II)』読了。
藤原伊織ワールドだなぁ。今Wikiで作品リストを見てみたら、こうなっているので、文庫本として最後の作品になるのかな。
しかし、よくみてみたら59歳で亡くなっているのかぁ。若いなぁ。
2007年だから、もう9年も前か。
もう彼の作品が読めないのは、やっぱり寂しい。
私は思った以上に、ハードボイルドが好きなんだな。
藤原伊織ワールドだなぁ。今Wikiで作品リストを見てみたら、こうなっているので、文庫本として最後の作品になるのかな。
『遊戯』(2007年7月 講談社 / 2009年5月 講談社文庫)
収録作品:遊戯 / オルゴール(遺作)
『名残り火 てのひらの闇II』(2007年9月 文藝春秋 / 2010年10月 文春文庫)
しかし、よくみてみたら59歳で亡くなっているのかぁ。若いなぁ。
2007年だから、もう9年も前か。
もう彼の作品が読めないのは、やっぱり寂しい。
私は思った以上に、ハードボイルドが好きなんだな。
ジョー・ネスボ『その雪と血を』読了。
短いからさくっと。
何とズルイ!
ともすれば陳腐になり兼ねないというか思いっきりただのべたなストーリーになりそうなモチーフを、こんなリリカルなクリスマス・ストーリーに仕上げるとは。
売れっ子作家にしてミュージシャン、元サッカー選手というありえないほどのマルチタレント、侮れない―。才能ですなぁ。
同時に、サムソン高橋著『世界一周ホモのたび』を3巻も、さくさくDLして読了したこともご報告しておきますw
短いからさくっと。
何とズルイ!
ともすれば陳腐になり兼ねないというか思いっきりただのべたなストーリーになりそうなモチーフを、こんなリリカルなクリスマス・ストーリーに仕上げるとは。
売れっ子作家にしてミュージシャン、元サッカー選手というありえないほどのマルチタレント、侮れない―。才能ですなぁ。
同時に、サムソン高橋著『世界一周ホモのたび』を3巻も、さくさくDLして読了したこともご報告しておきますw
『証言拒否 リンカーン弁護士』
2016年12月16日 読書
原著でリアルタイムに読んでとっても面白かった記憶なので、再読を楽しみにしていたのですが。
はっきり言って、訳が酷い。残念過ぎる。
途中から読むのがつらくなりました。
以前から感じていたことではあるし、この前の作品の『判決破棄』でも同様に感じた事ではあるけれど。
誤訳が多い。特に会話に。
他の著者の作品ではそれほど気にならないのに、コナリーの作品の会話の訳はとにかく酷いと思うという点から、訳者はおそらく英会話が得意ではないだろうと推測されるし、アメリカ英語に向いていないんじゃないかな?
それから女性の言葉遣いが酷い。
例えば、前作『判決破棄』のマギーの会話で、頻繁に語尾に「〇〇〇だな」という様な「な」をつけているんだけど、それめちゃくちゃ変ですから。
女性のご友人でそんな言葉遣いしてる人いますか?と訊きたくなる。
「わ」を回避しているのだろうけれど、書き言葉としての「わ」は全然ありでしょう。
それと、これは個人的な感覚かもしれないけれど、文中に固い(四字)熟語が(結構頻繁に)唐突に出てきて奇妙に感じる。
これらは全てあくまで個人的考えですが、はっきり言って、コナリーとこの訳者は合っていないと思う。
それか、講談社の担当編集者のチェックが甘すぎる、なのかな。
『シティ・オブ・ボーンズ』(とても良い作品、および訳も悪くなかった)は早川書房から出ているから、チェックが適切にされていたのだろうか(でも早川書房ってそんなに丁寧かなぁ・・・・・w)。
アメリカで超売れっ子(東のディーヴァー vs 西のコナリーとか)で、版権も高い作家だから、扶桑社→早川書房→講談社と版元が変わっていて。
取り敢えず版権は押さえたけど編集の人出が足りていないのでは?なんて邪推してしまう。
他の訳者だったら、コナリーはもっと売れていたと思う。
もっと良い訳で読みたかったと、切に思う。
本当に残念だ。
---------------------
あ、作品はとても面白いです。ミッキー・ハーラー乗りに乗っています。
『オーバールック』『ナイン・ドラゴンズ』『判決破棄』とコナリー氏の中だるみというかダメな作品期が続きましたが、この後ばっちり回復して面白い作品が続きます。
はっきり言って、訳が酷い。残念過ぎる。
途中から読むのがつらくなりました。
以前から感じていたことではあるし、この前の作品の『判決破棄』でも同様に感じた事ではあるけれど。
誤訳が多い。特に会話に。
他の著者の作品ではそれほど気にならないのに、コナリーの作品の会話の訳はとにかく酷いと思うという点から、訳者はおそらく英会話が得意ではないだろうと推測されるし、アメリカ英語に向いていないんじゃないかな?
それから女性の言葉遣いが酷い。
例えば、前作『判決破棄』のマギーの会話で、頻繁に語尾に「〇〇〇だな」という様な「な」をつけているんだけど、それめちゃくちゃ変ですから。
女性のご友人でそんな言葉遣いしてる人いますか?と訊きたくなる。
「わ」を回避しているのだろうけれど、書き言葉としての「わ」は全然ありでしょう。
それと、これは個人的な感覚かもしれないけれど、文中に固い(四字)熟語が(結構頻繁に)唐突に出てきて奇妙に感じる。
これらは全てあくまで個人的考えですが、はっきり言って、コナリーとこの訳者は合っていないと思う。
それか、講談社の担当編集者のチェックが甘すぎる、なのかな。
『シティ・オブ・ボーンズ』(とても良い作品、および訳も悪くなかった)は早川書房から出ているから、チェックが適切にされていたのだろうか(でも早川書房ってそんなに丁寧かなぁ・・・・・w)。
アメリカで超売れっ子(東のディーヴァー vs 西のコナリーとか)で、版権も高い作家だから、扶桑社→早川書房→講談社と版元が変わっていて。
取り敢えず版権は押さえたけど編集の人出が足りていないのでは?なんて邪推してしまう。
他の訳者だったら、コナリーはもっと売れていたと思う。
もっと良い訳で読みたかったと、切に思う。
本当に残念だ。
---------------------
あ、作品はとても面白いです。ミッキー・ハーラー乗りに乗っています。
『オーバールック』『ナイン・ドラゴンズ』『判決破棄』とコナリー氏の中だるみというかダメな作品期が続きましたが、この後ばっちり回復して面白い作品が続きます。