ジャスパー・フォード (著)、桐谷 知未 (翻訳)

過酷な冬を越すために人間が冬眠する世界での物語。
ふとした偶然からチャーリーは冬季取締官に志願する。
冬季取締官は眠らずに盗賊(ヴィラン)や冬の魔物(ウィンターフォルク)に対処する過酷な仕事だ。
無事取締官になったチャーリーは、冬眠に失敗しナイトウォーカーになった女性を別の地区まで送り届けることに。
ナイトウォーカーは普段はおとなしいが、空腹になるとひとを襲うちょっぴり危険な存在だ。
途中で思わぬ事件に巻き込まれながらも、ようやく〈セクター12〉にたどり着いたチャーリーは、夢の中の夏の楽園(サマートピア)で、美しいベルギッタと出逢うことになるのだった。
二度と還らぬあの夏の砂浜で。
〈セクター12〉に到着したチャーリーは、ナイトウォーカーを食べると言われている局長トッカータをはじめとして変人ばかりの冬季取締局のメンバーたちと働くことに。
さらに〈セクター12〉で噂される、“伝染性の青いビュイックの夢"を見た彼は冬眠薬モルフェノックスをめぐる謎と奇妙な事件に巻き込まれてゆく。
その夢は見たひとを殺すというのだが、何人ものひとが同じ夢を見るなんてことがありえるのだろうか?そしてチャーリーはベルギッタを守ることができるのだろうか?奇才ジャスパー・フォードによる、厳しい冬の中の切ない夏の物語。



SFに疎いのでお勧めされた作品しか読めないし詳しくないけど。
楽しく読了。

ずっとハルキの「ハードボイルド・ワンダーランド」を思い出しながらぼくの活躍を読む。
これ、人称がぼくなのと、ある意味成長譚なので、ハルキを思い出すのかな。

甥っ子が今高校生だったら絶対に勧めたいなぁ、と思った。
もう彼は30代だし、仕事がめちゃくちゃ忙しいみたいなので、勧めるのは躊躇してしまうけれど。

しかし、ディストピアものとかスパイものとか、自分では選んでいなかっただろうなぁという作品を勧めてもらえるのってありがたいなぁとしみじみ。

テレビのウォーキングデッドは見てるけど、あまり作品でディストピアものは読んでいないと思うしな。

以前も冬のミネソタを舞台にした小説を読んだ時に、冬のキリッとした空気や景色を物語で読むと美しく惹かれるけれど、実際には絶対に行きたくないよね、なぁんて思ったけれど。人間が冬眠しないと越せない冬がきたとしたら、そのまま死んでも良いから進んで冬眠するだろうなぁ・・w

はは。

他の作品も読みたいぞと思える作品で満足でした。


原題が"Early Riser"で覚えやすいのに、日本語タイトルが全然覚えられない。
そして、ラノベっぽい表紙デザイン。
タイトルも表紙も、ラノベの読者を釣ろうとしているんだろうか。
よくありがちなパターンな気がするが、どうもね、って感じではありましたね。

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