ジョン ル カレ (著)、加賀山 卓朗 (翻訳)

ル カレ追悼で。
スパイ小説の巨匠が描くテロとの戦いの苛烈な諜報戦。一人の若者がドイツに密入国した時、女性弁護士、銀行経営者、そして諜報員たちの運命が大きく変わる! ドイツのハンブルクにやって来た痩せぎすの若者。彼はイッサという名前で、トルコ人の家に滞在することになる。イッサは体じゅうに傷跡があり、密入国していた。そんな折、銀行の経営者トミー・ブルーのもとに、一人の女性から電話がかかってきて、会うことになる。彼女の名前はアナベル・リヒター、慈善団体の弁護士だった。彼女は、依頼人のイッサがあなたに救ってもらえると思っていると言った。その後ブルーは自分の銀行に、ある人物の秘密口座が存在することを知る。 その頃、ドイツの諜報界はイッサを追っていた。イッサはチェチェン出身の過激派として国際指名手配されていたのだ。ドイツの諜報界が主導権争いに揺れ、英米情報部が介入してくる中、練達のスパイ、バッハマンは、イッサに迫っていく。そして、命を懸けてイッサを救おうとするアナベルと、彼女に魅かれ始めたブルーも、その暗闘の中に巻き込まれていく。


確か、フィリップ・シーモア・ホフマンが亡くなった時(2014年)に、本も読んで映画も観たと思うのだけれど。もう、すっかり忘れていた。

映画も再見。

ルカレの作品の中では読みやすいと思うのだけれど(挫折しているのが1つか2つ)、事実が語られないというルカレの手法が良いのか、どうなのか。イッサが見ようによっては全くもって怪しい人物とも取れるし、諜報の世界はそういうほんとか嘘かわからないという感覚が醍醐味ということなのだろうか。

映画は結末のフィリップ・シーモア・ホフマンが"F**K!"と地団駄踏むのがハイライトな気がする。

遺作の『スパイはいまも謀略の地に』は少々高価だけれど、買おうと思う。

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