【あらすじ】
神など信じずに生きてきた90歳のラッキーは、今日もひとりで住むアパートで目を覚まし、コーヒーを飲みタバコをふかす。
ヨガを5ポーズ、21回こなしたあと、テンガロンハットをかぶり、行きつけのダイナーにでかけることを日課としている。
店主のジョーと無駄話をかわし、ウェイトレスのロレッタが注いでくれたミルクと砂糖多めのコーヒーを飲みながら新聞のクロスワード・パズルを解くのがラッキーのお決まりだ。
そして帰り道、理由は分からないが、植物が咲き乱れる場所の前を通る際に決まって「クソ女め」とつぶやくことも忘れない。
ある朝、突然気を失ったラッキーは人生の終わりが近づいていることを思い知らされ、初めて「死」と向き合うが ―
静かな、淡々とした、ちょっと変わった映画。
何も劇的なことは起こらない。
「死」が近づいた時に、人はやっぱり「怖い」と思うんだろうか。
90際を少し超えるまで生きた祖母は、80代の時に「死にたくない。命が惜しい」とよく言っていた。
父は91歳で亡くなったけれど、もう病院で食事も取れずうとうとするだけだった頃、何を思っていたんだろうか。
私は、何かの病で余命を宣告された時、怖いと思うんだろうか。それとも「やっぱり」みたいに思うんだろうか。
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昔、「魂の隣人」と呼んでいた友人と、「人類は最後はウィルスに滅ぼされるんじゃないか」なんて話をしながらタクシーでレストランでの夕食に向かっていたら、タクシーを降りる時に運転手さんから「きっとにんにくをたくさん食べたら良いと思いますよ」って言われて、ほのぼのとした気持ちになった、なんてことがあった。
今、コロナウィルスは、人類を滅ぼすほどには危険なウィルスではないようだけれど。
老人や持病がある人には十分なリスクになっているみたいだ。
いつか、私もそういうので、肺炎でぜーぜーいいながら死ぬのかなぁ・・・・・・・・・・。なんてね、最近、ちょっと思ったり、する。
そんなことを思いだした。ラッキーをみながら。
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