『アイル・ビー・ゴーン 』
エイドリアン マッキンティ (著), 武藤 陽生 (翻訳)

元刑事のショーンに保安部が依頼したのは、IRAの大物テロリストにしてショーンの旧友であるダーモットの捜索だった。復職を条件に依頼を引受けたショーンは任務の途中で、ダーモットの元妻の母に取引を迫られる。4年前の娘の死の謎を解けば、彼の居場所を教えるというのだ。だがその現場は完全な“密室”だった…オーストラリア推理作家協会賞受賞作の本格ミステリ。大型警察小説シリーズ第三弾!


とんとんとんっと、北アイルランドの警察もの、という私にしては珍しい作品の3作めにきました。

実は個人的にハウダニットというか、密室物ってあんまり興味がないんだけど。
島田荘司氏の手によるあとがきによると、この作家はいやゆる古典ものに加えて、島田庄司氏の『占星術殺人事件(The Tokyo Zodiac Murders というタイトルで英訳されたらしい)』にも強い影響を受けた、とのことで。

島田氏は人気が高いから(私はとりたてて好きじゃないけど)、それを目当てに読む人もいるんじゃ。

あの小説の設定にどう密室殺人を突っ込むんだろうと思ったら、なるほど。解決を依頼された殺人が密室殺人だった、と。

解いてみれば、結構クラシックな密室ものでもあり、全体図としてはあいかわらずIRA の時代の警察もので。

全体としては、こういう自分が納得しないと引っ込まないタイプの刑事は好きなので、結構面白く3作品を読了。

自分があまり知らない、1970〜80年代の北アイルランドを舞台にした小説で、読み応えもあったし。

主人公のショーンが音楽に見せるこだわりも好感。

さて、4作めが出たら読むかどうかは、気分次第、かもしれなけれど。なかなか楽しかった。
少し本を読むスピードが上がってきたのが嬉しいかも。

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