『泥棒は詩を口ずさむ』
ローレンス ブロック (著)、田口 俊樹 (翻訳)

しまった、ついに正体を見抜かれた―。古本屋の主人におさまった私のもとにやってきた古書蒐集家は、私が泥棒だということを知っている様子だった。なにしろ世界に1冊しかないキプリングの詩集をなにがなんでも手に入れろというのだから。高額の報酬に釣られて安請け合いはしたものの、盗んだばかりの本を何者かに奪われ、おまけに殺人事件にまで巻き込まれるはめに。ネロ・ウルフ賞受賞の泥棒バーニイ・シリーズ第3作。


バーニィ・シリーズ、kindle化されてたのかーと喜んで、1、2、3と読了。
でも、つ、続きが無いーーー?

困った。


ところで、感想は。泥棒探偵、すごーーーーい。
そうきたかーと思ってまった。

泥棒に入った先で死体とでくわす、というワンパターンの設定をそれぞれ気持ちよく書き分けてくれて、面白い。

この間、1970年代のニューヨークの Deuce と呼ばれる地域が舞台のドラマ、その名も Deuce を見たけれど。

ソーホーにアーティストたちがスタジオタイプのアパートメントに集まってきた頃。
古本屋や個人の小さなペットのトリミングサロンが存在できた頃。
などなど。勿論そこにいたわけではないけれど、ニューヨーク情報として耳にしてきたあれこれを考え合わせると今とは全然違うニューヨークなんだよねぇ、と。

ニューヨーカー達にとっては、懐かしきニューヨークの姿を描いた作品群ということになるんだろうか。


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泥棒は選べない Burglars Can’t Be Choosers(1977)
泥棒はクロゼットのなか The Burglar in the Closet(1978)
泥棒は詩を口ずさむ The Burglar Who Liked to Quote Kipling(1979) - ネロ・ウルフ賞受賞
泥棒は哲学で解決する The Burglar Who Studied Spinoza(1980)
泥棒は抽象画を描く The Burglar Who Painted LikeMondrian(1983)
泥棒は野球カードを集める The Burglar Who Traded Ted Williams(1994)
泥棒はボガートを夢見る The Burglar Who Thought He Was Bogart(1995)
泥棒は図書室で推理する The Burglar in the Library(1997)
泥棒はライ麦畑で追いかける The Burglar in the Rye(1999)
泥棒は深夜に徘徊する The Burglar on the Prowl(2004)
泥棒はスプーンを数える The Burglar Who Counted the Spoons (2013)

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