ドン ウィンズロウ (著)、田口 俊樹 (翻訳)


『犬の力』『ザ・カルテル』のウィンズロウがエリート特捜部の栄光と転落を描く話題作!

麻薬や銃による犯罪を取り締まるマンハッタン・ノース特捜部、通称"ダ・フォース"。
ニューヨーク市警3万8千人の中でも最もタフで最も優秀で最も悪辣な警官たちを率いるデニー・マローンは市民のヒーローであり、この街を統べる刑事の王だった。だが、ドミニカ人麻薬組織の手入れの際におこなったある行動をきっかけに、栄光を約束されたマローンの人生は、転落の道をたどりはじめる……。



原題は"The Force" なのだけれど、ダ・フォースと文中に"Da Force" と表現されているからなのでしょう。

The Manhattan North Special Task Force.
"Da Force" blew through the city like a cold, harsh, fast and violent wind, scouring the streets and alleys, the playgrounds, parks and projects, scraping away the trash and filth, a predatory storm blowing away the predators.

それがマンハッタン・ノース特捜部だった。
そんな彼ら”ダ・フォース”は、冷たく荒々しく容赦のない疾風のように市を吹き抜け、その勢いに任せて、通りや路地や公園や公営住宅のゴミや汚物をこそげ落とした。まさに略奪者たちを蹴散らす略奪の風だった。


とまぁ、こんな具合。

訳者あとがきによると、『ウィンズロウ自身が”これまでの人生はすべてこの本を書くための準備期間だったのではないか”と語ってる』らしいし、『スティーヴン・キングは”うっとりするほど素晴らしい。大変な偉業。『ゴッドファーザー』の警察版。それほどにいい”と絶賛してる』らしいです。

確かに、大作。力作。
上巻読み終わってから下巻を始めるのに少し時間が必要で、下巻の前半は、なんだか時間が掛かってしまった。でも下巻の後半のたたみこむような流れに圧倒された。

今のウィンズロウは『ザ・カルテル』に続いて、こういう社会悪を描きたいのだろうなぁ、と再び思う。

綿密な取材、憤り。
正義って何か。

どろっと積み込まれた作品。

(ただいま再読中)

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