ヘニング・マンケル (著)、柳沢 由実子 (翻訳)

ヴァランダーシリーズ第8作目。本国での刊行は1998年の模様。

19歳と14歳の少女がタクシー運転手を襲う事件が発生。逮捕された少女たちは金ほしさの犯行だと自供、反省の色はない。あまりにふてぶてしい二人の態度。尋問の席で母親を殴った少女に腹をたてたヴァランダーは思わず彼女に平手打ちを食らわせてしまう。ところがその瞬間の写真を新聞に掲載されてしまったのだ。孤立感に苛まれるヴァランダー。北欧ミステリの巨匠の傑作シリーズ。


コンピューターのファイアーウォールをモチーフに変わりゆく世の中を憂うヴァランダー。2000年問題もちらっと議論されたりして、ちょい懐かしい感じが。

ヴァランダーのチームのチームワークにも亀裂を感じるし、時代が変わりつつある、ということかしらん。折角良いチームになってきたと思っていたのが、前作以来揺れてますね。

しかし、コンピューターを犯行現場にそのまま残しておいて解析に通うのとか、時代というか。呑気というか。

普段アメリカものの苛烈なクライムノベルに慣れてしまっているので、時々スウェーデンってこんな感じなのかなと思う事がある。

ヴァランダーにはすっかり情が移っているので、後少ししか読めないのが悲しい。

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