ビル ビバリー (著)、 熊谷 千寿 (翻訳)

去年の秋に買ってあったのに、なんだか着手できず。読み始めてもどうもなかなか捗らず、だった『東の果て 夜へ』ようやく読了。

そんなにヴォリュームある作品じゃないだろうに。

しかし読後感が最高に良い!わーを、そうきたかー、イースト!!

「YAとアメリカもの好きだからきっと好きだよ」と言われていたけど結果その通りってところかな。

これも原題はDodgers(道中、白人たちに怪しまれないようドジャースのTシャツやキャップなどでファンを装っている)のところ、邦題が良いわぁ。

――少年は旅に出る。2000マイル先へ、人を殺しに。
名だたるミステリ文学賞を連続受賞。昨年、英語圏で最高の評価を獲得した傑作がついに邦訳。

★英国推理作家協会賞最優秀長篇賞ゴールドダガー受賞
★同最優秀新人賞ジョン・クリーシー・ダガー受賞
★全英図書賞(年間最優秀犯罪小説部門)受賞
★ロサンゼルスタイムズ文学賞(ミステリ部門)受賞

「長年の読書経験で最上級の一冊だ」――ドン・ウィンズロウ(『犬の力』『ザ・カルテル』『サトリ』著者)

ロサンゼルスのスラム街「ザ・ボクシズ」で犯罪組織に所属する15歳の少年、イースト。麻薬斡旋所の見張りを担当していた彼であったが、警察の強制捜査によって施設が押さえられてしまった。仲間から責任を問われたイーストにボスが命令を下す――「ある男を殺せ」。
標的である裏切り者の判事は遠く東に離れたウィスコンシン州へ旅行中で、組織幹部が裁かれる法廷に証人として立つため、来週ロサンゼルスに戻ってくる。その前に始末する。イーストに同行するのは、13歳にして殺し屋である不仲の弟をはじめとした少年たち3名。崩壊の予感と軋轢を抱えながら、2000マイルに及ぶ旅が始まるが……。
罪の意識。同行者たちとの衝突。そして初めて見るロサンゼルスの「外」の光景が、イーストの心をかき乱していく――。孤独なる魂の彷徨を描いて絶賛を浴びたロード・ノヴェルにしてクライム・ノヴェルの傑作。解説/諏訪部浩一(東京大学准教授)

コメント

美藤
2018年6月2日2:52

ニール・ケアリーの生みの親ドン・ウィンズロウの評が良くて気になるなぁ。

はにゃ。
2018年6月4日10:53

>美藤さま
凄い褒めっぷりだよねぇ~。でも、ウィンズロウはスティーブハミルトンの『ニック・メイソンの第二の人生』が出た時もすっごく褒めてて、私的にはそれほどか?と思ったのでw 「キング絶賛」と同じくらい、ちょっと疑ってしまうかも。

小説そのものは読後感も良くて悪くは無いけど、読書仲間の中では票は割れてました。YAが好きか好きじゃないかでも好みが分かれるのかなぁ。

美藤
2018年6月5日14:10

ヤングアダルトというカテゴリを意識したことがなかったので、ちょっとググってみました。
はじめからYA世代を対象に書かれた本はたぶん完全スルーしそうですが、YAで紹介されてた「解錠師」はとても良かったし。日本のYAはラノベが多くてごめんなさい、でしたけど(笑) 
でも、10代のある短い時期にしか生まれない物語ってあるなぁと思うし、とっくのとうに通り過ぎちゃったけどそれを愛しめるのはオトナならではですね。

はにゃ。
2018年6月7日16:43

>美藤さま
「解錠師」は良かったねぇ~。「コードネーム・ヴェリティ」もYAといえばYAだったし、私もそれほど沢山読んでるわけではないけれど。結構好きな作品があります。「ウォール・フラワー」「さよならを待つふたりのために」とか。

ラノベは勘弁だけど、アメリカのYAはとても層が厚く良い作品が沢山あるそうで。

おっしゃる通り、既に通り過ぎてしまった故に、それを今だから愛でることができるってあるよねぇ・・・。

なのに、そして読書家なのに、YAダメなんだよねぇ~という人たち意外にいるので、好みって面白い。

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

日記内を検索