現在、ひとりペレケーノス祭り中なのですが。

まずはニック・ステファノ・シリーズの2作を読んで
1.硝煙に消える ”A Firing Offense” 1992年 1997年1月 佐藤耕士
2.友と別れた冬 ”Nick’s Trip” 1993年 1998年1月 松浦雅之

続いて、これらのDCカルテットと言われる4作のうち、第3作まで読了。
1.俺たちの日 ”The Big Blowdown” 1996年 1998年9月 佐藤耕士
ギャングのボスのために借金を取りたてる―どんな危険も顧みない幼なじみのジョーとピートにとって、それは簡単な仕事だった。が、非情になりきれないピートは取り立てを見送り、見せしめのためギャングの手下に脚を折られてしまう。三年後、小さな食堂の店員として働くピートのまえに、いまやボスの片腕となったジョーが現われ…“ハードボイルドの次代を担う”と絶賛される著者が贈る、心を震わせる男たちの物語。


2.愚か者の誇り ”King Suckerman” 1997年 1999年7月 松浦雅之
仕事に縛られない気楽な人生が最高さ―ディミトリにとって、親友のマーカスのように真面目に働くのは性分ではなかった。彼はマーカスを伴い、売人のもとに麻薬の買付に訪れるが、そこでその男が情婦に暴力をふるう現場を目撃し、彼女と現金を奪って逃げてしまう。二人は情婦をかくまうが、売人は殺人狂の男を彼らへの復讐に指し向けた!話題作『俺たちの日』に続く、誇り高き男たちの物語。英国推理作家協会賞候補作。


3.明日への契り ”The Sweet Forever” 1998年 1999年9月 佐藤耕士
妻と息子と別れ、失意の日々を送るマーカス。彼は貧しさから母親と離れて暮らす少年アンソニーと出会い、驚くべき事実を聞かされた。炎上する車から若者が金を盗み出す現場を偶然目撃したというのだ。その金が麻薬密売の元締のものだったことから、組織は情報を握るアンソニーの行方を追う。やがて少年の身に危険が及ぶにいたってマーカスは組織との対決を決意する!男たちの生きざま、哀しみを叙情的に謳い上げた傑作。


昨日、この『明日への契り』を昨日読み終わったんだけど、基本的に時代小説・群像劇なのだね。

警察小説でもないし、探偵小説でもないし。
誰かが何かの事件を解決するわけでもないし。

当時、ハードボイルドファンに凄く評価されたらしいのはよく分るけど、と同時に時代が変わってあまり新しい作品を出していないのも、ちょっとわかる気がするかも??

『明日への契り』は1986年のワシントンDCが舞台で、ドラッグの問題が深刻になって、犯罪率が上がる一方で、という時代の空気がよくわかる。
またこの作品になるとようやく出てくる音楽について「あー、あれね」と思えるようになっている。

ディミトリ・カラスについて登場人物のドナが、「見た目がちょっと良いだけの、綺麗にパッケージされたギフトボックス(中は空)」という風に形容しているんだけど、言い得て妙でズキンとくる。主人公の中身が空って、ちょっとー、どうにかしてくだされーと思うのだけれど。

4作目↓↓でどうにかなるんだろーか。
4. 生への帰還 ”Shame the Devil” 2000年 2000年9月 佐藤耕士

デレク・ストレンジ & テリー・クイン シリーズについては未読なので、また感じが違うのだろうか。

ハードボイルド好きに訴えるものがある/あったのは、とてもよく分るんだけれど。

21世紀になって読破すべき小説群であるかどうかは、どうかなー。

アマゾンのレビューで「よく分らない」と星2つの人がいるけど、その気持ちもよく分る。

でも個人的には嫌いではないなぁ。ビッグの方の、ニック・ステファノに情が湧くわぁー。

それから、ペレケーノスが小説よりも映像に行ったっていうのは分かる気がする。

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