グレン・エリック・ハミルトン (著)、山中朝晶 (翻訳)
原題は"Past Crimes"

【アンソニー賞、マカヴィティ賞、ストランド・マガジン批評家賞最優秀新人賞受賞】 帰ってきてほしい――10年前に故郷を離れ陸軍で海外勤務についていたバンに、長い間音沙汰の無かった祖父から届いた手紙。ベテランのプロの泥棒である祖父の弱気な言葉に胸が騒いだ彼は、10日間の休暇をとって帰郷する。だが空港からなつかしき祖父の家に着くと、そこでは頭に銃撃を受けた祖父が倒れていた! 人事不省の祖父を問い詰めることも出来ないバンは、手掛かりを求め、旧知の仲である祖父の仕事仲間に協力を仰ぐ。どうやら祖父は最後の大仕事を行なっていたらしいが……ミステリ新人賞三冠を制した、昂奮と哀愁がクロスするサスペンス!


読書クラスタ周辺で面白かったねーという評判を聞いていたので、まぁ面白いのは当たり前ってことかしらね。

でも、実は、一番最初の感想はYAみたい!でした!
主人公は30前の大人の男性だけれど、地元を離れて軍隊にずっと属していた設定なので兵士として以外はプライベートがなかった人間の様に描かれているし、主人公バンの子供時代(と祖父)の記憶が折々に差し込まれているせいでしょうか。

「父ちゃんがシリアルキラー」・シリーズ(『さよなら、シリアルキラー』ほかのバリー・ライガ著)や未読だけど「兄ちゃんがシリアルキラー」(『ブラッド・ブラザー』 ジャック カーリイ著)などをふと思う。その並びで祖父ちゃんが犯罪者、みたいな。

途中から絶対これ誰かが裏切るパターンでしょ。誰?誰?とついつい思ってしまい、話に集中できなかったりしたけれど。

嫌いじゃない。

特に最後の章が切なく、とても良い。あれで、ぐっとクオリティが上がった気がします。やっぱり情緒がある作品は好きだな。

コメント

hana
2017年7月26日20:40

はにゃ。さん^^

読まれたのですね^^  確かに謎より、最後のエピソードがぐっときました。

情緒があると言えば、今『コードネーム・ヴェリティ』の第一部を読み終えたところです。一部でちょっとうろうろしてしまって……私がどれほどマディのことを想っているのか十分に伝わってきて時々ホロリとしながら読んでいます。でも、まだまだミステリの域にたどり着いてないので第二部が楽しみ!!♫

はにゃ。
2017年7月28日11:58

>hanaさま
『コードネーム・ヴェリティ』は第二部読みながら、え?え?って感じだったのでお楽しみあれ♡

『眠る狼』はデビュー作としては良く書けてますよね。シリーズ化されるみたいなので続編も読むつもり。大人のバンももっと見てみたいかな。

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