原著でリアルタイムに読んでとっても面白かった記憶なので、再読を楽しみにしていたのですが。

はっきり言って、訳が酷い。残念過ぎる。
途中から読むのがつらくなりました。

以前から感じていたことではあるし、この前の作品の『判決破棄』でも同様に感じた事ではあるけれど。

誤訳が多い。特に会話に。
他の著者の作品ではそれほど気にならないのに、コナリーの作品の会話の訳はとにかく酷いと思うという点から、訳者はおそらく英会話が得意ではないだろうと推測されるし、アメリカ英語に向いていないんじゃないかな?

それから女性の言葉遣いが酷い。
例えば、前作『判決破棄』のマギーの会話で、頻繁に語尾に「〇〇〇だな」という様な「な」をつけているんだけど、それめちゃくちゃ変ですから

女性のご友人でそんな言葉遣いしてる人いますか?と訊きたくなる。
「わ」を回避しているのだろうけれど、書き言葉としての「わ」は全然ありでしょう。

それと、これは個人的な感覚かもしれないけれど、文中に固い(四字)熟語が(結構頻繁に)唐突に出てきて奇妙に感じる。

これらは全てあくまで個人的考えですが、はっきり言って、コナリーとこの訳者は合っていないと思う。
それか、講談社の担当編集者のチェックが甘すぎる、なのかな。

『シティ・オブ・ボーンズ』(とても良い作品、および訳も悪くなかった)は早川書房から出ているから、チェックが適切にされていたのだろうか(でも早川書房ってそんなに丁寧かなぁ・・・・・w)。

アメリカで超売れっ子(東のディーヴァー vs 西のコナリーとか)で、版権も高い作家だから、扶桑社→早川書房→講談社と版元が変わっていて。
取り敢えず版権は押さえたけど編集の人出が足りていないのでは?なんて邪推してしまう。

他の訳者だったら、コナリーはもっと売れていたと思う。
もっと良い訳で読みたかったと、切に思う。

本当に残念だ。


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あ、作品はとても面白いです。ミッキー・ハーラー乗りに乗っています。

『オーバールック』『ナイン・ドラゴンズ』『判決破棄』とコナリー氏の中だるみというかダメな作品期が続きましたが、この後ばっちり回復して面白い作品が続きます。

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