故あって、ドン・ウィンズロウの『ストリート・キッズ』を細か~~く読み返していたこの頃。

途中で挫折していた『犬の力』、『フランキー・マシーンの冬』も続けて読了いたしました。



ドン・ウィンズロウはニール・ケアリー・シリーズがとにかく大好きで。
ニールの物語が終わって、しばらく著作が出ない間とても寂しく思っていたのに。

何故か『犬の力』は、力負けした様に頓挫していたのでした。



いやー、本当に迫力の作品だったなー。

『フランキー・マシーンの冬』も、ウィンズロウらしい作品と言えるのでは。
洒脱、軽妙、そして出来るヤツ!

しかしウィンズロウは東海岸出身なのに、西に移って、しっかり西の気分が織り込まれいるのだね。


ウィンズロウ熱が蘇りましたよ。

でもね、翻訳の東江一紀さんが亡くなってしまって。
今後新しい作品が出ても、もう彼の翻訳では読めないのですね。

何と残念な。


ニール・ケアリーの頃は原書で読もうという気が全くなく、その自然な訳の素晴らしさにあまり気付いていなかったのですが。『犬の力』を読み始めた時に、東江さんの翻訳の素晴らしさ、その豊かな日本語の語彙に気付いたんだった。


あんな素晴らしい翻訳を見ると、日本語の宝だわー、と思うな~。

本当に残念。

コメント

砂姫
2014年9月10日15:22

素晴らしい翻訳者の駆使する日本語って、本当に凄いですよね~。

私が貪るように外国文学(って図書館に分類があったのです(笑)まあようは翻訳物って事でしたが)を読んでいた頃に好きだった翻訳者さんは、近頃気が付くと亡くなられてる方が多くて残念です。

言葉の多彩さ、表現としての言葉選びのセンスは、下手な小説家よりも断然日本語が巧いって思います。

はにゃ。
2014年9月10日16:59

>砂姫さま、

そうなんですよねー。馴染みの翻訳家って(多分声優さんも)、気付くと亡くなってたりしますね。東江さんはまだ62歳とお若くて、本当に本当に残念です。

私自身、子供の頃から『長靴下のピッピ』とか翻訳ものの少年少女文学も好んで読んでいたのが今の「英語好き」に繋がったのかもしれませんが。

それよりなにより日本語が好きなんですよねぇ~。だから、日本語が素敵な文章には、とても心惹かれます。

吉本ばなななんかは、意図的に難しい言葉は使わないって言ってたのをどこかで読んだ気がしますが。

素晴らしい翻訳文に接して「こんな美しい日本語、自分では絶対使えない」と思うと、感動しますねぇ。まさに作家以上!

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

日記内を検索