音楽あるいは唄のチカラ。

この週末はとても盛り沢山。

ボーイフレンド君と初夏の洋服を見たり、夏の旅行のレンタカーの検索をしたり、闘病を終えた友人と夕ご飯をのんびり食べたり、夕ご飯を食べたお店が土曜日でお客さんが少なかったせいかそこのママ（彼女も友人）と野毛へ飲みに出かけたり。

飲みに出かけた野毛のお店で、あらびっくり！の人に会ったり、そのお店も長い付き合いなので結局そこのママとも一緒に4時まで飲んでしまったり。わはは。

明けて日曜日起きるのが少々辛かった＆少々二日酔気味だったけれど、はるばる西武ドームまで、Mr.Childrenのライブを観に行ったのでした。


とても、とても久し振りのライブ。


猫が体調を崩してから、音楽を聴く気にも、ライブに行く気にも、本を読む気にもならなくて。
少なくとも心は“引きこもった”様な状態で過ごしていたのでした。


普段、J Poｐ はあまり聴かないし、唄物のライブにもあんまり行っていなかったけれど。

Mr.Childrenもアルバムを通してきちんと聴いたことはなかったし、ヒット曲がラジオやテレビで掛かれば聴いていた程度。

でも、いつだっけかなぁ。一度野音のイベントがスペースシャワーTVで生中継されていた時に、トップバッターにサプライズで出て来て1曲歌ったのを偶然テレビの前で見ていて。

「桜井君って実はとても唄が上手な人だったんだなぁ。気づいてなかったけど。」と、いう印象がつよく残っているミュージシャン。


そして、魅力のある生の声は、こんなにも人の心の襞にまで寄り添って温めてくれるんだなぁ、ということを再認識させてくれた、とても素敵な、愉しいライブでした。




今回は、ボーイフレンド君がやっぱり桜井君の声が好きだというのと、初期の頃結構熱心に聴いていたらしく、「今度のライブにチケットが取れたら行ってみない？」と誘ってくれて。

2人であれこれ応募した中で1口、ワタクシが携帯から申し込んだのが無事当選して（難関だった、はず）、初桜井君の生歌と相成ったのでした。


猫が体調を崩して亡くなるまでの3カ月。
音楽から遠ざかっていたものの、時には優しい唄声を聞きたくなって、iPodに作ったプレイリストだけは時々聴いていて。
その中に、私のiPodに唯一入っている、ミスチルの HANABI があったのでした。


会社を出て、地下鉄に乗って、自宅の最寄り駅から地上へ出て歩きだすと、自宅までは割に電灯の少ない暗い道なせいか、仕事中に張っていた気が緩むのか、どうしてもどうしても泣きそうになって。

泣かない様に歯を食いしばりながら、明るい道に出るまでに泣きやまなくちゃと思いながら歩いた毎日。


ほとんど音楽を聴かない日々で聴いた、数少ない唄声の1人は桜井君だったせいか。


ライブが始まったら、ポロポロポロポロ涙がこぼれて止まらなくて。
何曲も何曲も、ドームの天井を見て涙をこらえていた。

唄っている曲は辛い時期に聴いていた曲そのものではないのに、悲しい気持ちがフラッシュバックするのか、彼の声がぎゅっと固く握った拳の様に、心の奥底にまだとどまっている哀しみに触れて、泣けてしまうのでした。

1曲はボーイフレンド君の肩で嗚咽が止まらなかった・・・・・・・・・・・・・・・・。



そうして、そんな前半が過ぎたら、ようやく落ち着いて、大きなハコでの、凝った映像や照明のライブを愉しめる余裕が出て来て。

まだギュッと握っている哀しみが全て溶けたわけではないけれど。
ライブが終わってみると、すくなくとも哀しみの欠片が１つ、溶けて流れた気がした、そんなライブ。


やっぱり音楽やライブって良いな。
そんな気持ちがすこし、戻ってきました。


音楽のチカラ。
唄のチカラ。


私が悲しい頃の気持ちがフラッシュバックしてた丁度その頃に、ボーイフレンド君もやっぱりミスチルをラジオでよく聴いていた頃の気持ちがフラッシュバックしていたそう。

もうきっと15年程も前の自分。まだ若くて、彼の人生が彼の目の前に色々な可能性を持って開けていたであろう頃、だよね、きっと。（そうかどうかは、訊かなかったから解らないけれど）


そうして、その音楽を私達が今一緒に聴いているその不思議。


音楽がそんな風に、ふと私（達）の心の奥底の何か触れて、その優しい掌で撫ぜてくれるような、そんな瞬間。


そんなことを改めて、思った宵でした。

行って良かった。


3カ月のご褒美に、神様、チケットを授けてくれたのね、ありがとう。
なんて、想いながら（笑）、初・生・桜井君の唄声を堪能してきました。


やっぱり西武ドームは遠かったけど。
それから、かなり寒かったけど（苦笑）。