もの想ふ秋ってこと、かしら

最近ねぇ

「あー、もう後何度、美味しいご飯を食べたり、美味しいお酒を飲んだりすることができるかなんて、誰にも解らないよなぁ・・・・。」

なんてね、
ふと思っている自分に気づくのです。


いくつもの出会いや恋があって。
いくつもの別れと、辛いさようならがあって。


逝ってしまった友人たち。
連絡が取れなくなってしまった海外の友人たち。


私は幸いにしてまだ両親が健在だけれど、
彼らだって決してもう若いとは言えないわけで。


自分自身が一度死にそうな大怪我をして、幸運にも生き残った人間だから、
元気で健やかな明日がまた当たり前の様に来るなんて
どうしても素直に思えないという性格的な傾向もあるけれど。


私は以前、障害のある人たち向けの製品（特殊な車いすとかね）の輸入に関わっていたことがあって。
そういう展示会に行けば、先天的・後天的を問わず様々な障害を持つ人々が情報を求めてきてたくさん来場していた。

米国の車いすメーカーの担当者が展示会で来日する度に、

「はにゃ。、人間はとてもとても　fragileな（ 壊れやすい）生き物だということを決して忘れてはいけないよ。我々は健康で元気に歩いて働いていられるということだけで、how lucky かということを忘れてはいけないんだよ。」

と、いつも、いつも言っていた。

本当だよね。
私もそう思う。

健康に五体満足で生まれてきただけで、まず幸運。
大きな怪我や病気もせずに今生きていられるだけで、とても幸運。

愛する人や
愛する友達。

つまり大切な人たちがいて。

まぁ、大した財産はないけどさ
生活してゆける仕事があって
まぁ、大抵は美味しくビールが飲めるってことだけで

何て幸福なんだろうって、
思ってしまうわけです。


下世話な話をすると
だから、私は発泡酒は呑まないわけで。

後、何回美味しいビールを飲めるのかなんて
誰にも解らないことだから、
美味しいと思うビールしか呑みたくない。

それから「つきあいだけの」会食にも行きたくない。
仕事メシは基本的に嫌い。


そりゃー、元気で長生き出来て、
好きな人と長く一緒にいられたら、良いけれど。

色々な人に出会えたし、
色々な人を好きにもなったし、
友達もたくさんできたし
それなりにあちこち海外の見知らぬ土地に遊びに行くことも出来たし、
アメリカに住むことも出来たし、
珍しいものを食べたり、
美味しいビールをあれこれ呑んだり、
愉しい時間をたくさん過ごすことも出来たし。


欲を出せばキリが無いわけだから。



まぁ、
あんまり
人生に思う残すことは無いかなぁ・・・・・・・・・・・
なんてね。

思う
今日この頃です。


こーゆーのを「もの想ふ秋」と言わずして何と言う（笑）。