異邦人

2008年1月14日 読書
こういう天気が悪い寒い日、あるいは雨の日は、おうちで読書が一番です。

で、パトリシア・コーンウェルの検屍官スカーペッタ・シリーズ最新作。さくさく読了です。

パトリシア・コーンウェルの検屍官シリーズは、出てきた頃、ホントウに面白くて次作を待ちわびていたものですが。

スカーペッタ以外の作品が駄作なので、最近才能が枯れてきちゃったのかなぁ、と個人的な期待感はゼロなのが現状です。

でもこれ作者いわく「自信作」だそうです。訳者あとがきに書いてありました。

まぁ、心配したほどの駄作ではないやね。良かったわー。そんなに自信作かといわれると、そうかぁ?と思いますけど。

スカーペッタが50歳(ベントンは何歳という設定なのかな。)という設定なので、中年の人生の陰鬱みたいなものが全体を覆っているのも、まぁ、しょうがない、かと。

ルーシーやローズの今の状態も、うーむ、そこまでするか、って感じだしなぁ。

マリーノにいたっては、おいおいこれからどうするんやー、だし。大体マリーノについては、シリーズ全般で描き方が結構、酷だよね。こういう中年男性に対する嫌悪感があるのかなぁ、と思ってしまうなぁ。そこまで醜く描かなくても良いのになぁ、と。

という、主人公の人生にまつわるあれこれが、ストーリーに織り込まれているので、ミステリー小説としての味は薄めになっている気がします。

それから、スカーペッタと敵対している人物の心理戦みたいなものもねぇ・・・・・。ちょっとクドイ気もする。

ブッシュに対する批判は、へぇ、という感じ。そこまで政治的スタンスを前にしても大丈夫なんだぁ、とね。

シリーズが長くなっているので、登場人物の人生に対する比重を重くする、というのもひとつのやり方だとは思うのであんまり異論はないのですが。

それでも、そろそろ設定を落ち着かせて、本来のミステリー小説としての比重が大きい新作を書いたらどうでしょうかねぇ、とも思います。

確かコーンウェルもヘリコプター操縦を趣味にしている、と以前どこかのインタビューで読みましたが、作中のヘリコプターに関する記述は少々多すぎでは?

それから科学的捜査の詳細部分に少々引っ張りまわされている感が少々。

満点を5点とするなら、3点か3.5点、ですかねぇ。

ところで、ドリューの爪に残っていた2種類のDNA。血縁関係だ、とまで言っておきながらそれ説明されてなくないです???

それから、上下巻2冊で1600円って、単行本の値段じゃんか。高いなぁ。部数結構出るんだろうになぁ。契約金が高いんでしょうけどねぇ。

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