ぬるい眠り

2007年5月23日 読書
ISBN:4101339236 文庫 江國 香織 新潮社 2007/02 ¥540

先日友人が貸してくれたので、一気に読了。

江國 香織さんの短編集はそんなに評判が必ずしも良くない感触を持っていますが、これも同様かなー。

玉石混合な感があります。

「きらきらひかる」のその後、として書かれたという「ケイトウの赤、やなぎの緑」は、なかなかに楽しめました。

著者のあとがきに、「登場人物のその後が気になる」という趣旨のことを書かれていましたが、私もそうなんですよねー。

(なので、実は以前著者が誰かは関係なく、短編がキライでした。短編だと、「え、それでこの後どうなっちゃうのよー。」と、思う終わり方って多いでしょ?)

そうかー、紺君はそういう決断をしたのかー、とか。笑子が幸せそうならよかったな、とか。思ってしまうわけですね。

自分がゲイの友達が多いせいか、何となく笑子の行く末が気になっていたのでした。

マイクル・コナリーの小説には、ある小説で登場していた人物(記者や検察官や弁護士などなど)が、他の小説にちょこっと出てきたりしてファンゴコロをくすぐりますが、この「ケイトウの赤、やなぎの緑」も、そんな感じですね。

「ねじ」というお店が出てきたり、友人の名前だったり。

単に好きな名前なだけかもしれませんが、「とろとろ」の美代は、「号泣する準備はできていた」(だったかな)の、いや、ちがう。「泳ぐのに安全でも適切でもありません」ですね。の、「うんとお腹をすかせてきてね」の美代の若い頃かしらん、と邪推してみたり。

でも短編集では「泳ぐのに〜〜」の方が粒揃いかな、と思います。

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