殺戮

2005年10月8日 読書
ポール・リンゼイ  ISBN:4062648210 文庫 2000/03 ¥840

火曜日からベッドに入っている時間が長いので、寝てるか、このポール・リンゼイの作品を読んでいた。

マイク・デブリンというアイリッシュ系のFBI捜査官が主人公のシリーズ。

1.目撃
2.宿敵
3.殺戮
4.鉄槌

と出ているようです。

最初の作品の「目撃」はかなり前に読んだ記憶があったので、先日ブック・オフで「宿敵」と「殺戮」を見つけて買っておいたもの。(でも、「目撃」は読んだ事だけ覚えていて、その内容は全く覚えていなかったんだけどね〜。)

「宿敵」「殺戮」を読み終えて、なかなか面白かったので、「目撃」がどんな筋だったのか気になったので本箱から探し出して読んでみたら、覚えていない理由がわかりました。

「目撃」はイマイチ面白くない。ははは。単純明快やね。

この作品、現役FBI捜査官が書いたと言う事で話題になったようですが、デビュー作だけあって練れてない。FBIに関する色々なエピソードを入れたかったようで、とにかく全体に散漫な印象なんだな。

帯にパトリシア・コーンウェルが絶賛!と書いてあったので(写真の殺戮にも書いてありますな)、当時私もそれにつられて買ったのに拍子抜けしたのをぼんやりと思い出しました。

それが2作目、3作目となると順調に腕を上げています。

本筋の事件のツクリも面白いし、主人公のみならず、その周囲の人物描写も生き生きしている。

シリーズものはやっぱり主人公だけでなく、周りのキャラが立ってないと面白くないよねぇ。

マイクル・コナリーのボッシュシリーズが大好きな身としては、このマイク・デブリンも好きなシリーズに成長するかしらん、っとアマゾンでの4作目の「鉄槌」のレビューを見てみたら・・・。

あらら相当低いでないの。これはぜひとも自分で読んで確かめないと。

ボッシュもベトナム帰還兵、デブリンも同じくベトナム帰還兵。

仮に1970年に23歳でべトナムから帰って来たとして、既に50代後半に差し掛かる世代って設定ってことだよなぁ。(作者のポール・リンゼイもベトナム帰還兵で丁度そんな年齢の様だし。)

ボッシュやデブリンに共通する、無鉄砲で、一匹狼で、権力を嫌う主人公の性格付けというのは、ベトナム経験との関係が根底にあるんだろうなぁ、と思うけれど。アメリカ人の市民のレベルでの意識みたいのはよく解らないし、ちと興味ありますな。

そうだなぁ、日本人だったら学生運動の経験がある刑事、みたいな設定かなぁ。反体制の意識が根底にある、みたいなね。

そして、今40歳位という設定の主人公でこういう傾向の作品はあるのかしらん・・・・。興味、あり。

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