ISBN:4041853109 文庫 鷺沢 萠 角川書店 2005/04/23 ¥420
鷺沢 萠さんの最後の恋愛小説集、だそうだ。
読んだらねぇ、、、、鷺沢さんの気持ち模様が透けて見えるようで、そして同世代の私とも通じる部分があって。
心が痛かった。
鷺沢 萠さんって作家としては特に好んで読んだわけではないのです。多分作品も10冊も読んでないんじゃないかな。
ただ大体同世代の方なので、積極的に読もうとした訳ではないままにも、折にふれそのインタビューなどを拝見したりしていた。
一番古いもので印象に残っているのは彼女が電撃結婚した時。
確か私が当時付き合ってボーイフレンドの家で、彼の妹の女性誌をぱらぱらめくっていたら、その妹に凄く良く似た女性が載っていたので「むむ、誰だ?」と見たら鷺沢さんだった。
(当時のボーイフレンドの妹は綺麗な子で若い頃の鷺沢さんと良く似ていたんだよね。)
輝くような美しい笑顔の写真と共に掲載されていた記事。「とにかく結婚したかったんです。」と語っていた。
彼女の家庭背景は詳しくは存じ上げないが、とにかくデビューが早かった彼女は経済的に家族を養うために職業作家で稼がないといけなかったらしく、上智大学に入学後も(上智は出欠がとても厳しくて有名)作家活動と勉強を両立するのが凄く大変だとも語っていた。
(その後除籍になったようですね。そしてこの結婚生活も比較的短い期間で終わっていましたね。)
それから彼女も横浜に一時住んでいたのを覚えているのは、ごみに絡めて近況を語っていたこと。
今でこそビンやカンが分別になっているけれど、横浜のごみ分別は東京に比べると随分と遅かったので、彼女が横浜に住んでいた頃は全てのごみを同じ袋に入れて出していた頃。
彼女がお酒が好きだったことは多分有名な話だと思うけど、「ゴミを出す時にどうしてこんなにゴミがかさばるんだろう、と考えたら酒瓶だと。これはいけないと思って・・・・・」とね。
彼女が自分の血に韓国の血が入っていることを発見した時に、仲間の女性作家から「良いわねぇ(書くことが出来て)」と言われた話や、その後の韓国との関わり方なども何かで読んだ気がする。
新刊が出れば手に取るという様な距離感を持っていたわけは無いけれど、時々拝見するお姿や記事などに、同世代の人的な共感を持っていたんですよね。
そして、この作品集。
家族が欲しくて、ひとりで頑張るのに疲れて。さびしいよ、しんどいよ。という気持ちが全編をひっそりと覆っている。
あまりにしんどくなって、ふと「死にたい」と思って会いに行く擬似家族の「おじい」。
ふぅ。
切ない。とても切ない。
「あとがき」には彼女の人情話の巧さがしきりに語られていたりするけれど、そんなことよりも亡くなる前の彼女を想って切ないなぁって思ったのは私だけじゃない気がしたなぁ。
うがった見方かもしれないけれど。受容体の自分の問題かもしれないけれど、ね。
鷺沢 萠さんの最後の恋愛小説集、だそうだ。
読んだらねぇ、、、、鷺沢さんの気持ち模様が透けて見えるようで、そして同世代の私とも通じる部分があって。
心が痛かった。
鷺沢 萠さんって作家としては特に好んで読んだわけではないのです。多分作品も10冊も読んでないんじゃないかな。
ただ大体同世代の方なので、積極的に読もうとした訳ではないままにも、折にふれそのインタビューなどを拝見したりしていた。
一番古いもので印象に残っているのは彼女が電撃結婚した時。
確か私が当時付き合ってボーイフレンドの家で、彼の妹の女性誌をぱらぱらめくっていたら、その妹に凄く良く似た女性が載っていたので「むむ、誰だ?」と見たら鷺沢さんだった。
(当時のボーイフレンドの妹は綺麗な子で若い頃の鷺沢さんと良く似ていたんだよね。)
輝くような美しい笑顔の写真と共に掲載されていた記事。「とにかく結婚したかったんです。」と語っていた。
彼女の家庭背景は詳しくは存じ上げないが、とにかくデビューが早かった彼女は経済的に家族を養うために職業作家で稼がないといけなかったらしく、上智大学に入学後も(上智は出欠がとても厳しくて有名)作家活動と勉強を両立するのが凄く大変だとも語っていた。
(その後除籍になったようですね。そしてこの結婚生活も比較的短い期間で終わっていましたね。)
それから彼女も横浜に一時住んでいたのを覚えているのは、ごみに絡めて近況を語っていたこと。
今でこそビンやカンが分別になっているけれど、横浜のごみ分別は東京に比べると随分と遅かったので、彼女が横浜に住んでいた頃は全てのごみを同じ袋に入れて出していた頃。
彼女がお酒が好きだったことは多分有名な話だと思うけど、「ゴミを出す時にどうしてこんなにゴミがかさばるんだろう、と考えたら酒瓶だと。これはいけないと思って・・・・・」とね。
彼女が自分の血に韓国の血が入っていることを発見した時に、仲間の女性作家から「良いわねぇ(書くことが出来て)」と言われた話や、その後の韓国との関わり方なども何かで読んだ気がする。
新刊が出れば手に取るという様な距離感を持っていたわけは無いけれど、時々拝見するお姿や記事などに、同世代の人的な共感を持っていたんですよね。
そして、この作品集。
家族が欲しくて、ひとりで頑張るのに疲れて。さびしいよ、しんどいよ。という気持ちが全編をひっそりと覆っている。
あまりにしんどくなって、ふと「死にたい」と思って会いに行く擬似家族の「おじい」。
ふぅ。
切ない。とても切ない。
「あとがき」には彼女の人情話の巧さがしきりに語られていたりするけれど、そんなことよりも亡くなる前の彼女を想って切ないなぁって思ったのは私だけじゃない気がしたなぁ。
うがった見方かもしれないけれど。受容体の自分の問題かもしれないけれど、ね。
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