感傷的青空

2005年5月4日 日常
昔、とても好きな人がいた。外国人だった。

結婚しよう、と言われ、Yes、と応えた。

実は私は結婚というシステムには馴染めないと思っていたのだけれど、2人の国籍の違いから行政的にややこしいこともあるし(日本じゃなくてもね)、彼とは何故かすんなり結婚するんだな、と思ったのだった。


でも、結局うまく行かなかった。

彼はその後別の女性と結婚して、その後離婚したと聞いた。


彼と幸せだった頃に祖母の話しをした。

私の祖母はとても強い女性だったので、私の知る限りの戦中・戦後の祖母のことを話したのだった。

そんな祖母に対してとても敬意を抱いてくれた彼はいつか一緒に会いに行きたいね、と話していたものだった。でもそれは叶わないまま私たちは別れたのだった。

彼との思い出は決して綺麗なものだけではない。傷ついたことも何度もあるし、何てろくでなしなんだろうと思ったこともあった。


でも、結局彼のことは今でも忘れていないのだ。私ったら。

祖母が亡くなりつつあるという電話を母から受けて、最初にそのことを伝えたいなと思ったのはその彼だった。

遠い異国に住んで普段コンタクトをすることももう無い人なのに。


恐る恐る昔のメールアドレスにその旨のメッセージを出してみたのは、やっぱり感傷的になっていたからかもしれない。

返事は期待していなかった。メールアドレスだってまだ有効なのか知れないし。

なのに、すぐに返事が来た。彼も2人で祖母のことを話したのを克明に覚えているという。本当かどうか解らないが、数日前に丁度私や祖母や甥っ子のことを考えていたのだとまで書いていた。


2人が幸せだった日々。

他愛の無い会話。


どこにも辿り着かない感傷。


今朝の青い空の下、やっぱり空が青い日が多い国からのメールを読んで、ちょっとセンチメンタルです。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

日記内を検索