ISBN:4152078774 単行本 山本 やよい 早川書房 1994/10 ¥2,039

(画像が出ないのね。残念)

ここのところ体調不良で横になっている時間が多かったので、読み返してみた、ヴィクもの。

ちょうど、ヴィクが40歳になってあれこれと煮詰まっている。

事務所のビルは建て替えの為に立ち退きを余儀なくされてしまうし(新しい事務所に移るお金もなく最後まで移転できずにいるうちに、何とビル自体が閉鎖されてしまう)、仕事の依頼はそうそうたくさん来ないし、家の固定資産税が上がって階下のミスタ・コントレーラス共々その支払いに頭を悩ませているし、ボーイフレンドとの仲はギクシャクしてくるし・・・・・。

(う〜〜〜〜ん、なかなかに身につまされますのぉ。笑)

このストーリーの中でのヴィクの正義感というか、突っ走り感は、彼女自身の状況を反映してなのか、ちょっと破れかぶれ的なところが気になる気がする。

彼女のプライドと身の処し方のバランスがうまく取れていない、という感じかなぁ。

そういうのも、40歳たる所以なのかもしれませんねぇ。

英語だとミッド・ライフ・クライシスという中年の人生における危機という考え方があるけれど、40歳くらいって本当に色々と悩んじゃうよなぁ。

例えば私の場合だと、若い楽しみも通過して、それなりの年数の仕事も通過して、恋愛も通過してきて、「人生に生き倦む」みたいな感覚が生じて来ているのだと思う。

特に、はたちの時に交通事故で死にぞこなって以来「後は余生だ」と思って生きてきた部分がずっとあるので、その余生もこれだけ経ってしまうと、長すぎる余生になってしまって・・・。(笑)

そうして、ふと考えてみればまだまだこの先数十年生きるかもしれなくて、(その気になれば、もしかしたら)生殖能力も残っているかもしれない程には若くて。

「うわぁ、この先どうやって生きて行こう」と思うと、それこそ途方にくれてしまうのだ。

例えば、健康の心配がこれから増える一方なんだよな、とか。

例えば経済的に行き詰まったら、ローンの支払いやらどうしよう、とか。

例えば、10年後にどんな仕事をどうしている自分を思い描けば良いのだろう、とかね。

まぁ、毎日悲痛な顔して考え込んでいるわけではありませんが、ふとした瞬間にね、そんなこんなの来し方行く末を思って遠い目になってしまう時が増えるものなのでしょう、中年というのは。ふふふ。

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